母娘カプセルについて
上岡は摂食障害を持つ女性であるが、母―娘カプセルが自分のケースに当てはまっていると主張する。そして母親との関係ではなく、現在は父親との関係について考えていきたいと述べている。また、摂食障害と付き合って生きていくには“折り合いをつけられないと生きられない一番のものは、身体”なので「折り合い」をつけるべきだと主張する。この「折り合い」という言葉はどの講演でも出てくる言葉であった。
3回目の講演者は遠藤嗜癖問題相談室長、臨床心理士遠藤優子である。ここでようやく援助者の役割と可能性について言及している。摂食障害とは「治す」ことが難しい病気であり、医療学上の「治る」モデルとはあてはまらないという。つまり、過食・拒食行為を治すことが目標ではなく、その行動を引き起こす原因を考えていかなければならないからだ。よって遠藤は「楽になる」や「回復」という言葉を用いている。「回復」には当事者本人にしかできないことであり、援助者は当事者を“治す”ことは決してできない。